こんばんわ。
先日、本屋に寄った時に表紙に一目ぼれして表紙買いした『珈琲をしづかに』の感想・紹介です。
作品情報
■出版社
講談社(モーニングKC)
■著者
みやびあきの
■巻数
現1巻刊行
■関連キーワード
喫茶店 / 恋愛 / 年の差
あらすじ
“大人”への憧れを抱く高校3年生の波多野貴樹(はたのたかき)は、長らく閉店していたはずの古びた喫茶店で、静かにカウンターに佇む年上の女性に心奪われる。
モーニング - 『珈琲をしづかに』より
どこかはかなげな「しづ」と呼ばれる彼女が気になって仕方ない貴樹は、その喫茶店・ユカリに通う中で少しずつ“大人”というものを知っていく——。
少年と年上の女性のほろ苦いラブ╳グロウアップストーリー!
見所
大人に憧れる主人公の心理描写
主人公・ 波多野貴樹は、身長が低く子ども扱いされがちで人一倍大人への憧れを抱く高校3年生。
そんな貴樹は、幽霊が出る噂と珈琲を飲むという"大人っぽい"行為に興味惹かれ入った喫茶店で、店主・ 紫都香(しづか)に心奪われます。
おやつ代を切り詰めて喫茶店に足繁く通い、紫都香のことを徐々に知ることでさらに惹かれていく貴樹。
紫都香への想いは憧れなのか、恋心なのか、大人に憧れる少年の揺れ動く心情をうまく表現しています。
陰のある年上ヒロイン
貴樹が心奪われたヒロイン・ 紫都香は、物腰穏やかで和服の似合う大人な女性。
空回りする貴樹に対しても優しく接してくれる彼女ですが、ふとした瞬間に切なそうな表情を浮かべることも。
喫茶店のお客さんを通じて徐々に浮き彫りになる紫都香の過去についても目が離せませんね。
まとめ・感想
空回りしながらも一生懸命な貴樹に、少し気恥ずかしさを感じながらもすごく応援したくなる作品。
冒頭に珈琲が似合う人に憧れがあるという描写があるので、 貴樹が喫茶店・ユカリに通い少しずつ"大人"を知り成長していく過程で、珈琲の味も少しずつ分かるようになっていく姿から、憧れの姿に近づいていることで成長を表現しているのかなって思いました。
紫都香の過去についてはまだ全てはわからないけど、時折浮かべる切なそうな表情から何か複雑な思いを抱えていそうな感じなのでいつか過去と向き合う時が来るのかな。
この作品は、主人公・貴樹だけでなくヒロイン・ 紫都香の成長物語でもありそうですね。
・喫茶店にまつわる話が好き
同系統・雰囲気が近い作品
- 『三日月と流れ星』(著:椎菜まゆみ / 集英社)
- 『きみといると』(著:かがみふみを / 双葉社)
- 『放課後は喫茶店で』(著:あずさきな / 一迅社)
- 『純喫茶のプリムラさん』(著:ほっぺげ / 双葉社)
喫茶店にまつわる恋愛物だとここらへんかな。
著者のみやびあきのさんの前作『なでしこドレミソラ』もおすすめなので
興味があればぜひ読んでみてください。
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